ガンなどの治療でのホルモン治療中に副作用の薄毛や抜け毛にお悩みの方もいらっしゃるかと思います。今まであった髪の毛が抜けていき薄さが目立ってきてしまうと仕方ないとわかっていてもどうしても気になってしまいますよね。
症状によっても異なってしまうため、すぐにどうにかは無理でも少しでも髪の毛のためにできることはないのでしょうか。
そこで今回はホルモン治療と薄毛についてから、ケア方法まで詳しくご紹介させていただきます。
1． ホルモン治療と薄毛の関係
ホルモン治療では女性ホルモンであるエストロゲンを減少させる治療が行われます。エストロゲンの分泌を抑えたり減少させることでガン細胞を抑える効果が期待できるとされているのです。
女性ホルモンであるエストロゲンは髪の毛にハリコシを与えて抜けにくくする作用があり、このエストロゲンが減少すると髪の毛が細く抜けやすい状態になってしまいます。その影響でホルモン治療中は薄毛や抜け毛に悩む方が多くなってしまうのです。
2． 髪の毛の仕組み
髪の毛は根元にある毛母細胞が分裂することによって、生成されていきます。
髪の毛は生えて成長して抜け落ちるまでの一連の流れをヘアサイクルと呼ばれています。ヘアサイクルは成長期→退行期→休止期の順に女性では４〜６年かけて一周する仕組みとなっているのです。
普通の方でもこのヘアサイクルによって抜け落ちる髪の毛は１日100本ほどあると言われています。明らかにそれ以上抜け落ちている場合は何かしらの異常があると考えられるのです。
成長期では髪の毛が生えてきてどんどん成長していく時期で全体の85〜90％の髪の毛がこの時期にあたります。退行期では髪の毛の生成に必要な栄養や司令が毛母細胞に届きにくくなってしまいます。
そのため髪の毛の成長するスピードが低下してきてしまうのです。髪の毛全体の１％の髪の毛が２〜３週間の間は退行期にあるとされています。
休止期は髪の毛全体の10〜20％占めており２〜３ヶ月間続いていきます。休止期には毛母細胞にいくはずの栄養や司令が完全にストップしてしまうため、髪の毛の成長も止まってしまうのです。
このときに根元の奥では次のヘアサイクルに向けて新しい髪の毛を準備していて、その新しい髪の毛に押し出されるような形で古い髪の毛は抜け落ちていくのです。
脱毛症 Q18 – 皮膚科Q＆A（公益社団法人日本皮膚科学会）
3． スカルプケアとは？
スカルプケアとは直訳で頭皮のケアといって、髪の毛ではなくベースである頭皮に特化したケアのことを指します。スカルプケアというと男性のケアのイメージが強くなりがちですが、髪の毛が元気に成長し美しい髪の毛を維持するためには頭皮環境を良好な状態に維持することがとても大切となってきます。
ホルモン治療をしているとケアしても意味がないと感じてしまうかもしれませんが、実はそうでもありません。確かに治療をしている段階でスカルプケアをしたからといって、今すぐに髪の毛がたくさん生えてきて治療の副作用がなくなるようなことは残念ながらありません。
しかし、今頭皮環境を整えていい状態を維持しておいてあげると、治療が終わった時に生成される髪の毛が健康的でしっかりとした毛となり伸びた時には美しい髪の毛となるのです。すぐに目に見えて効果がでるものではないため、なかなか継続することも難しいとも思いますが、美しい髪の毛や健康的な髪の毛には頭皮環境が何よりも大切なのです。
4． 頭皮環境を整えるためには？
頭皮環境はどのようにしたら整えられるのでしょうか。整える方法をご紹介させていただきます。
ストレスは適度に発散
人はストレスを感じてしまうと自律神経が乱れてしまいます。自律神経は交感神経と副交感神経が交互に作用してバランスを取っているのですが、ストレスを感じた状態だと交感神経が優位な状態となってしまうのです。
交感神経が優位な状態は緊張状態となり血管が収縮してしまい、血流が悪くなってしまいます。頭皮も例外ではなく血流が悪くなり栄養や酸素が行き渡りにくくなってしまうと毛母細胞などにも影響がでてしまい、正常に髪の毛が生成されなくなってしまうのです。
逆に気持ちがリラックス状態にあり副交感神経が優位となると、血管が拡張していき血流がよくなる仕組みとなるのです。ストレスは一見頭皮と関係がないように思えますが、このように影響してしまいます。
ストレスを全く感じない状態は不可能ですが、日頃からストレスを過剰に受けないように適度に発散する習慣をつけてみてください。ストレスの発散方法は人によって様々で、スポーツで体を動かしたり、友人とおしゃべりしたりゆっくりと入浴したりと自分のご機嫌を上手にとれる方法を是非探ってみてください。
睡眠を大切に
睡眠も頭皮環境を整えるために必要不可欠な条件となります。睡眠中には髪の毛の生成を助ける成長ホルモンが分泌されており、質のいい睡眠が大切です。この成長ホルモンは夜の22〜２時の間にたくさん分泌されるため、この時間には就寝しているように心がけてみてください。
睡眠不足はストレスのかかった状態と同じになってしまうので、一日７〜８時間は睡眠時間を確保できるように調整してみたください。就寝の１〜２時間前からダウンライトだけにしたり、照明を少しおとしてブルーライトを見ないように過ごすようにすると寝付きもよくなり睡眠の質もよくなるのでオススメです。
バランスよく食事をする
頭皮や髪の毛には食事で得た栄養素が届いて成長に関わってくるため、普段どんなものを食べているのか注意が必要となります。普段の食事が偏ってしまいジャンクフードやスイーツなどの脂質や糖質が多いものばかり接種してしまっていると、頭皮の皮脂が過剰分泌してしまいます。
頭皮の皮脂が過剰分泌してしまうと、毛穴に皮脂が詰まりやすくなってしまったり頭皮に炎症が起きてしまいトラブルに繋がってしまうのです。頭皮環境や髪の毛の生成にはタンパク質、ミネラル、ビタミンが必要な栄養素と言われています。この栄養素を中心に色々なものをバランスよく摂取するようにしてみてください。
タンパク質…肉、大豆製品、タマゴ
ミネラル…牡蠣、レバー、カツオ
ビタミン…緑黄色、ナッツ類、きのこ類
5． 自分でできるスカルプケア
頭皮環境を整えるためには生活習慣の他にもスカルプケアが大切です。美容室などのサロンでヘッドスパやマッサージなどの施術を受ける方法も有効なのですが、まずは自宅で手軽にできるケアがオススメです。
普段のシャンプーとトリートメントに代わってスカルプシャンプー＆トリートメントを使うだけで普段のシャンプーでは取り切れない皮脂や汚れを洗い流してくれます。そのため毎日の使用ではなく週に２〜３回を目安に取り入れてみてください。時間に余裕のあるときにはスカルプマッサージも同時に行うと頭皮の血流を促し、老廃物も流してくれるのでより効果的です。
入浴後には頭皮の美容液のスカルプエッセンスを使い整えてあげると栄養も行き渡らせてくれて、健やかな頭皮へ近づいていきます。このときにもマッサージしながら馴染ませてあげてください。
スカルプシャンプーは週に何回使うのが理想？適切な方法を知って健康的な髪を手に入れよう
それぞれのスカルプケアの方法をご紹介させていただきます。
スカルプシャンプー＆トリートメント
１．乾いた状態でクッションブラシを地肌に軽くあて、そのまま生え際からうしろへ向かってとかしていく。気持ちのいいくらいの力加減で同じようにして全体的にブラッシングしていき血流を促すのと同時に、汚れやホコリを浮かせていく。
２．シャワーのお湯を36〜38度に設定して地肌を洗うようにすすいでいく。このときに８割の汚れが落とせるとされているので、時間をかけてたっぷりのお湯で予洗いしていく。
３．通常にシャンプーを適量だして、地肌からモコモコになるように泡立てていく。皮脂などの油分が多いと泡立ちが悪かったり、シャンプー中に泡が消えてしまうためその場合は一度シャワーで流してからもう一度泡立てていく。
４．全体的に軽めにシャンプーしていきシャワーで流していく。
５．スカルプシャンプーを適量だして、地肌からモコモコに泡立てていく。
６．全体的にしっかりとシャンプーして汚れを洗っていく。
７．生え際に両手の指をそえて、まわしながら引き上げるようにして刺激していき少しづつうしろへ移動していく。
８．耳上に両手をそえて同じようにまわしながら引き上げるように刺激しながらうしろへ移動していく。
９．耳うしろへ両手をそえて引き上げるようにして頭頂部まで移動していく。
10．首の根元に両手の親指を使っ両側から押し合うようにして圧をかけ上へずらしていく。
11．生え際の正中線に両手の人差し指をそえて頭頂部まで左右交互にプッシュしてツボを刺激していく。
12．手をグーにしてこめかみにあて、まわしながらグリグリ刺激していく。
13．後頭部周辺もグーの手でグリグリ気持ちのいい部分を中心に刺激していく。
14．両手の手のひらを側頭部にそえて両側から圧をかけて上へ引き上げていく。
15．シャワーでシャンプーをしっかりと流していく。
16．髪の毛の水分を絞り、スカルプトリートメントを頭皮を中心に全体的に馴染ませていく。
17．生え際に両手の指をおき、地肌から指を離さないようにグーッと圧をかけながらうしろへ移動していく。同じようにして何度か繰り返していく。
18．首元の生え際のラインに両手の指をそえて、地肌から指を離さないようにグーッと頭頂部へ向かって移動していく。
19．そのまま少し時間を置きシャワーで流していく。耳うしろや首元など流し残しがないように念入りにすすいでいく。
スカルプエッセンス
１．お風呂上がりに優しくタオルで水分を拭き取る。
２．地肌をかき分けながらスカルプエッセンスを全体的に馴染ませていく。
３．生え際に両手の指をそえてうしろへ向かってジグザグに動かしながら進んでいく。
４．首元の生え際に両手の指をそえて頭頂部へ向かってジグザグに動かしながら進んでいく。
５．両手の指先で勢いよく頭を軽くつまむようにしてタッピングしていく。全体的に気持ちのいい部分を中心にタッピングしていく。
６．耳をつまみうしろへ向かってグルグルまわしていく。
７．手のひらで耳を内側におりグーッと圧をかけながら秒間キープする。
８．そのままいつも通りにドライヤーで乾かしていく。
6． まとめ
ホルモン治療をしていると元からあった髪の毛の量との違いに戸惑ってしまいますよね。今の状態がずっと続くわけではなく、いつか治療が終わったときにはまた元の髪の毛に戻っていきます。
そのときにベストな状態を維持してスムーズに回復できるように今のうちにケアしておくことが大切です。頭皮環境の改善は一回ケアしたからといって大きな効果があるものではありません。しかし普段の日々の積み重ねで長い目で見ると効果は絶大です。
マッサージなど慣れてしまうと簡単ですが、はじめは難しいかもしれません。そんなときにまずはスカルプシャンプー＆トリートメントから取り入れてみて少しづつスカルプマッサージを覚えていく方法がオススメです。
ホルモン治療に伴う薄毛にお悩みの方には、特に綺和美のスカルプケア製品をおすすめします。新規登録で利用できる定期通販サービスでは、刺激の少ない頭皮に優しいシャンプーとトリートメントを気軽に利用できて大変便利です。雑誌でも注目される当製品ならではの香りの豊かさによるリラックス効果も魅力です。
シャンプーとトリートメントなどを併用することで、頭皮環境を整えながら、薄毛の悩みに効果的にアプローチします。自宅で手軽にできるスカルプケアで、治療中のストレスを軽減し、髪の健康を手軽にサポートしましょう。
この情報が少しでもお役に立てたら嬉しく思います。
