白髪ができてしまうと憂鬱な気分になる人も多いですよね。できれば、日本人ならずっと白髪のない黒い髪のまま生活したいと思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、人は加齢とともに白髪ができるのは自然なことです。加齢以外にも、ストレスや生活習慣の乱れによって白髪ができることもあります。
そもそも白髪ってなんでできるのか？どういうメカニズムでできるのか、気になったことはありませんか？
そこでこの記事では、白髪ができるメカニズムについて詳しく紹介します。白髪についてもっと詳しく知りたいという人はぜひ参考にしてみてくださいね。
1.そもそも白髪ってどんな髪の毛なの？黒髪との違いとは
まず白髪と黒髪の違いについて説明しますね。
日本人の髪の毛は元気な状態なら黒色の毛が生えてきます。髪の毛が黒いのは、メラノサイトの働きが正常でなおかつメラニン色素がしっかり作られているからです。
しかし、これが白髪になるとメラノサイトがうまく働いておらずメラニン色素も作られていない状態になっています。髪の毛はさまざまな成分からできていますので、これらのどの成分が一つでも足りなくなりバランスが崩れると頭皮環境や髪の毛そのものに悪影響が及び白髪になりやすくなってしまうのです。
また、黒髪と白髪には断面の形が違うこともわかっています。黒髪は円形ですが、白髪の多くは扁平型になっていて見た目も太く見えやすくなっています。
2.白髪になるメカニズムとは
それではどのようなメカニズムで白髪ができるのでしょうか？その原因となることを説明していきたいと思いますので、自分は白髪ができやすい環境にないかチェックしてみてくださいね。
遺伝によるもの
まず、昔からよく言われているのは遺伝的な影響です。両親や祖父母に白髪が多い人がいれば白髪になりやすいと言われていました。
しかし近年の研究では、白髪が生えることの遺伝ではなく、白髪が生えやすい環境の遺伝が大きく関わっていると発表されています。
つまり、白髪が生えること自体の遺伝ではなく、色素を作り出す細胞が弱かったり骨格に特徴があり髪への血流が悪かったりとさまざまな遺伝を受け継いでいて白髪が生えやすい環境にあるということですね。
加齢によるもの
また、加齢と白髪も切っても切れない関係です。加齢とともにどうしても多くの人が白髪が増えてきます。
これは、加齢によりメラノサイトの働きが衰えてくるからです。メラノサイトの働きが衰えてくると、メラノ色素を作り出しにくくなり、結果髪に色が付かなくなり白髪になります。
若くて健康な頭皮環境なら、抜け落ちる際に同時に失われたメラノサイトは次に生えるときに再生されるのですが、加齢とともにこのサイクルが乱れてくるというわけです。
ストレスによるもの
現代人の悩みの多くにあげられるストレスは、髪にも悪影響を及ぼすことがわかっています。ストレスが原因による影響は、主に「血行不良」と「皮脂の分泌の活性化」です。
まず、血行不良は血管が収縮するため血液の流れが悪くなり必要な栄養素が毛母細胞まで届かなくなる可能性があります。頭皮への栄養不足は元気な髪を作り出すのに命取りになるのです。
そして、皮脂の分泌の活性化は分泌物が空気に触れることで少しずつ参加して雑菌が増えます。この雑菌が毛穴に詰まると抜け毛やうねり毛の原因にもなるのです。
また、雑菌が増えると色素を作り出すメラノサイトの働きにも悪影響を及ぼすため白髪が生えやすい環境になってしまいます。
生活習慣の乱れによるもの
生活習慣を正すことは健康的に過ごすために大切ですよね。これはもちろん、元気な髪を作るためにも重要です。
生活習慣とは、食生活や睡眠時間・適度な運動のことですが、とくに食生活は髪を作るのに直接関係するのでバランスの良い食生活を心がけるようにしてください。髪はたんぱく質が主な成分です。
ですので、肉類や卵、豆類は積極的に摂取するといいですよ。また、髪の毛に色をつけるメラニン色素は「チロシン」や髪の成長を促進する「ミネラル」などもバランス良く摂取するように心がけてください。
また、体内の細胞を正常化させるために睡眠も大事です。睡眠時に分泌される「メラトニン」には活性酸素を除去する力があります。
活性酸素が適切に除去されれば細胞が正常に働き、これが結果的に白髪をできにくくしてくれるのです。
紫外線などの外的要因によるもの
頭皮は体の中で一番太陽と近く、紫外線を受けやすいと言われています。紫外線は、活性酸素を作り出すので頭皮環境を正常に保つのに妨害となります。
活性酸素が過剰に増えると、細胞などの働きに悪影響がでるため白髪の原因となるのです。
3.黒髪がある日突然白くなることはない
白髪を気にしている人ならば、人は強いショックを受けると一晩で白髪になることがあると耳にしたことがあるかもしれません。しかし、これは迷信です。
なぜこのようなことが言われるようになったのかというと、有名なマリーアントワネットが死刑を宣告された際に、強いショックを受け一晩で白髪になった言われていたり、江戸川乱歩の小説の中でも一晩で白髪になった男性が登場したりするようなことがたびたびあるからだと言えます。
人はストレスにより白髪になることはありますが、一晩で真っ白になることはありません。また、ストレスによる白髪は一過性のものでもあるので、しっかり原因を取り除いてケアしていけばいずれ元に戻る可能性もあるのです。
髪に色をつけるのはメラニン色素ですよね。メラニン色素が一日で完全に機能しなくなるということは科学的にも実証されていないのです。
4.まとめ
白髪ができるメカニズムについてご紹介しました。白髪は、加齢以外にもストレスや生活習慣の乱れなどさまざまな要因でできることがわかりましたね。
加齢や遺伝が原因でないなら、少し気をつければ白髪を防げることもあります。日頃からストレスが多かったり食生活などが乱れがちだったりする人はこの機会に見直してみてくださいね。
体の健康を作ることが元気な髪を作り出すことにも繋がってきますので意識して生活してみましょう！
