よく妊婦さんに推奨されている「葉酸」ですが、白髪の予防・改善に効果が期待できることを知っていましたか?
葉酸は髪を着色するのに必要な材料(成分)を、必要な場所まで運ぶという大切な役割を担っています。
そこで今回は、葉酸の白髪に対する効果や摂取量、簡単レシピについてもご紹介していきたいと思います。葉酸は不足してしまいがちな栄養素ですので、葉酸が豊富に含まれる食べ物をしっかり把握しておきましょう。
1. 葉酸は白髪対策におすすめ!
葉酸には造血作用があり、白髪の予防・対策に欠かせない大事な栄養素のひとつです。
というのも、血液が髪の毛を着色するメラニン色素の材料となる「チロシン」というアミノ酸をメラニンを作り出す場所である「メラノサイト」という細胞まで運んでいるからです。そのため、葉酸が不足すると血液量が少なくなり、メラノサイトへ運ばれるチロシンの量も減ってしまいます。そうして材料不足となってしまうとメラノサイトでメラニン色素が作られなくなってしまい、黒っぽく着色されていない髪の毛が生えてきて「白髪」となってしまうのです。
妊娠すると白髪が増えることがありますが、それはお腹の赤ちゃんへ栄養や血液を送っているため母体の血液が不足してしまいやすいということが原因のひとつだと考えられています。
葉酸には造血作用のほかにも、ホルモンバランスを整える役割もあります。PMSや生理でのイライラを軽減し、白髪の原因となる「ストレス」を遠ざけてくれるのです。
1日に必要な葉酸の摂取量
女性の白髪予防・対策に必要な葉酸ですが、1日にどれくらいの葉酸を摂る必要があるのでしょうか?1日に必要な葉酸の摂取量は以下の通りです。
・30代以上の女性:推奨量240μg
妊娠中の方は、これに加えて+240μg、授乳中の方は+100μgの摂取が必要になります。
葉酸を多く含む食べ物
葉酸は葉物野菜に多く含まれています。具体的には、以下のような食べ物を摂ると、効率よく葉酸を摂取することができます。
葉酸が多く含まれる食べ物と100gあたりの含有量
・鶏レバー 1300μg
・枝豆 260μg
・ホウレン草(生) 210μg
・アスパラガス 180μg
・卵黄 140μg
・ブロッコリー 120μg
・ケール 120μg
・いちご 90μg
葉酸はレバー類を食べたり、毎食食卓に緑の野菜のサラダ(生)が並ぶよう意識をしないと、すぐに不足してしまいます。
葉酸は水に溶け出しやすく熱にも弱いにもかかわらず、ブロッコリーやアスパラガスなど熱を通して食べるものが多いため、毎食100g以上の緑黄色野菜サラダを食べる必要があります。
毎食サラダを用意するのが難しい場合には、イチゴやライチなどのフルーツ、ケールで作った青汁やスムージーなどの加熱をしない食べ物を使ったレシピで対応するようにしましょう。
葉酸を摂取する時に注意する点
過剰摂取に注意!
葉酸は別名「ビタミンB9」とも呼ばれる、水溶性のビタミンB群の仲間。そのため、尿や汗として体外に排出されるので食べ物からくる葉酸の過剰摂取の心配はないでしょう。
しかし、サプリメントを長い間過剰に摂取してしまうと「葉酸過敏症」という症状が現れることがあります。そのため、健康に害を及ぼさない「1日1000μg以下」を守って摂取するようにしましょう。
良い&悪い食べ合わせや調理方法
葉酸はビタミンB12と相互に作用して血液を作ります。そのため、ビタミンB12を含むしじみなどの貝類と一緒に摂るようにしましょう。また、葉酸は水に溶け出しやすく熱に弱いため、生野菜サラダやスープで食べる方が良いでしょう。茹でる調理方法だと約半分の葉酸が失われてしまいます。生で食べられるサラダ用のホウレン草や、フルーツ、スムージーがおすすめです。
さらにレバーは葉酸、ビタミンB12、ビタミンB6、タンパク質、亜鉛など、白髪の予防・改善に効果が期待できる栄養素が沢山含まれています。種類もそうですが、栄養素の含有量も豊富で白髪のためには積極的に取り入れたい食べ物です。
しかし、レバーにはビタミンAも含まれていて、摂りすぎると中毒症状を起こして腹痛、めまいを引き起こす恐れがあります。(毎日ビタミンAの上限の10倍を食べ続けた場合)そのためレバーの豊富な栄養素に頼りすぎず、週に1度、100g程度に抑えて、他の食べ物からも栄養素を取るようにしましょう。
2. 編集部おすすめ!葉酸がたっぷり摂れる料理レシピ
葉酸は葉物野菜に含まれ、水溶性かつ加熱に弱い栄養素です。意識して調理をする必要がありますが、毎日献立を考えるのは少し面倒ですよね。そこで葉酸の栄養素を壊さない、毎日アレンジできる、簡単レシピをご紹介します!
おすすめレシピ① いちごとケールのスムージー
材料
・冷凍イチゴ 4~5粒
・豆乳 150ml
・ベビーケール 20g
・冷凍バナナ 1本
・ガムシロップorはちみつ お好みの量
・氷 50g
作り方
①材料をすべてミキサーに入れ、なめらかになるまで攪拌して完成!
注意したいポイント・コツ
豆乳は牛乳へ変更してもOKです。豆乳の方が白髪対策に効果が期待できる「チロシン」を豊富に含むのでおすすめです。体を冷やしたくない場合は、イチゴとバナナを凍らせず、フルーツジュースとして召し上がってください。
おすすめレシピ② ホウレン草の生サラダ
切って和えるだけの簡単レシピ!サラダ用のホウレン草を使い、加熱せずに食べることで葉酸を無駄なく摂取することができます。白髪の予防・改善に効果が期待できるビタミンCやリコピンが含まれたトマトと一緒にどうぞ!
材料
・サラダ用ホウレン草 半束
・トマト 1個
・塩、胡椒 適量
・オリーブオイル 大さじ1
作り方
①トマトとホウレン草を食べやすい大きさに切る
②調味料類を合わせたドレッシングと和えて完成!
注意したいポイント・コツ
ホウレン草に含まれる葉酸は水に溶け出しやすいので、溜めた水にさらすのではなく流水でささっと汚れを取り除いてください。シンプルな塩ドレッシングに飽きた場合は、市販のドレッシングで味を変えてもOKです。色々な野菜と一緒にどうぞ!
3. 不足しがちな葉酸を生野菜とフルーツでしっかり摂取しよう!
緑黄色野菜やレバーなどの食べ物に多く含まれる葉酸は、意識して食事のメニューに組み込まないと不足してしまいがちな栄養素。週に1度はレバーを食べるようにしたり、毎食サラダかスムージーを食べたりなど、手軽に生野菜が摂れるようなレシピでしっかりと葉酸を補給してください。葉酸を必要量摂取することで、髪に大切な栄養素を頭皮へ運ぶ大事な役割を果たしてくれます。また、他の白髪予防・対策に効果的なビタミンB群などの栄養素と協力し合いよりよい効果を発揮してくれるでしょう。
特に妊娠中や授乳中の白髪は葉酸不足によるものが多いです。バランスの良い食事で食べ物から摂取することも大切ですが、体調のことも考えると無理は禁物。サプリメントから補給するという方法もありますので、自分に合った方法で葉酸を摂るようにしましょう!