髪の毛は1日何本以上抜けたら危険信号になるの?自分でできるセルフ抜け毛対策で髪を大切に

  1. 薄毛予防・解決策

髪の毛を乾かした時やシャンプーをした時に、たくさん髪の毛が抜ける気がする…
そう感じている方も少なくないのではないでしょうか。

髪の毛は通常でも毎日ある程度抜けてしまうものですが、どのくらい抜けたらよくないのでしょうか。自分の抜け毛が多いのか見極めも難しいですよね。

そこで今回は危険な抜け毛のサインから自分でできる対策まで詳しく解説させていただきます。抜け毛

1.髪の毛のメカニズム

髪の毛のメカニズム

髪の毛は個人差がありますが、平均で1日0.3mm、1ヶ月で約1cm伸びると言われています。髪の毛は1つの毛穴から2〜3本生えていて、全体で約10万本生えているとされており、健康的な髪の毛でも1日50〜100本は抜けるような仕組みになっているのです。

ここで髪の毛の詳しいメカニズムを詳しくみていきます。

毛根の構造

頭皮の髪の毛の根元には毛根があり、その毛根には髪の毛を作り出す役割の毛乳頭と呼ばれる部分があります。毛乳頭の周りには毛母細胞という細胞があり、この毛母細胞が分裂することによってタンパク質が形成されて、髪の毛の成長を促しています。

毛母細胞がきちんと分裂するためには、栄養素が必要不可欠です。この時に毛乳頭が毛母細胞に栄養や司令を送る役目を果たしているのです。この司令によって毛細血管を通して毛母細胞に栄養を届けているのです。

髪の毛の構成

髪の毛の構造は表面からキューティクル→コルテックス→メデュラと3層から成り立っています。

・キューティクル…髪の毛の一番表面にあり、根元から毛先まで5〜6枚ずつうろこ状に重なり合っています。キューティクルはケラチンというタンパク質からできていて、髪の毛の内部のコルテックスを外的刺激から守っています。

キューティクルが損傷してしまうと、少しずつ剥がれ落ちてしまい髪の毛の内部にダメージを受けやすくなったり、髪の毛の内部の水分や栄養素も維持できなくなってきてしまいます。

・コルテックス…髪の毛の8〜9割を占めるのが、キューティクルとメデュラの間にあるコルテックスです。ケラチンというタンパク質と脂質、水の成分からできていて、コルテックスの量で髪の毛の強さや太さにも関わっています。また、メラニン色素も含まれているため、髪の毛の色にも影響を及ぼします。

・メデュラ…やわらかいタンパク質で形成されていて、髪の毛の中心にあるのですが役割についてはまだわからないことの多い部分です。太い髪の毛に多くみられるのですが、新生児や細い髪の毛にはないこともあります。

ヘアサイクル(毛周期)

髪の毛は一定のサイクルに合わせて、成長していき最後は抜け落ちていきます。このことをヘアサイクル(毛周期)と言います。このヘアサイクルは男性で3〜5年、女性で4〜6年で一周するようになっており、サイクルの段階は大きく分けると成長期→退行期→休止期の3つのフェイズに分かれているのです。

・成長期…毛根にある毛母細胞が分裂することによって、髪の毛が生成されてぐんぐん成長する時期です。髪の毛全体の8〜9割は成長期であるとされています。

・退行期…成長期の次に訪れるのが退行期です。毛乳頭の働きが低下してしまい、毛母細胞が分裂するのに必要な司令や栄養素が届きにくくなってきます。毛乳頭から毛母細胞が離れ、休止期へ向かっていくのです。この期間は2週間程度の間に起こると言われています。

・休止期…休止期に入り毛乳頭が縮小して栄養や司令が止まり、髪の毛の成長が完全にストップしてしまうのです。休止期の髪の毛は約10%とされており、2〜3ヶ月程度続きます。

この後毛乳頭の働きが再開すると、新しい髪の毛に押し出されるようにして古い髪の毛は自然と抜け落ちていき、新しいサイクルに入ります。

2.どのくらい抜けたら危険?

どのくらい抜けたら危険?

髪の毛は健康な髪の毛でも毎日50〜100本は抜けるものとご紹介させていただきましたが、どれくらい抜けたら危険信号なのでしょうか。抜けた髪の毛を数えることはできないので、日常の中で気をつけるべき目安をご紹介いたします。

100本以上は要注意

個人差や周期により抜けやすい時期もありますが、危険な抜け毛のサインから自分でできる対策まで詳しく解説させていただきます。基本的に1日100本以上の抜け毛は危険信号がでています。いつもよりも髪の毛が抜けるなと感じ、実際100本以上抜けている状態を放置してしまうと抜け毛や薄毛、頭皮の異常が悪化してしまう可能性があるのです。髪の毛にハリコシがなく細い髪の毛の場合は特に注意が必要です。

慢性化してしまうと、将来的に取り返しのつかない事態に陥ってしまうのではやめの対策が必要になってきます。

洗髪後の排水溝

髪の毛が一番ぬけると言われるタイミングが洗髪の時です。シャンプーをして流すと髪の毛に摩擦や刺激を与えるので自然と休止期を終えた髪の毛が抜けていきやすいのです。

洗髪後に排水溝をみると抜けた髪の毛が溜まっていると思いますが、本数はわからなくても毎日チェックすることで普段の抜け毛の量が把握しやすくなります。

起床後の枕

人は眠っている間に平均20回寝返りを打つと言われており、その度に髪の毛と寝具の間に摩擦が起きるので髪の毛が抜けやすくなります。一晩眠って起床した後に枕をチェックすることでも抜け毛の量がわかりやすくなるのです。

ドライヤー後の床

ドライヤーで髪の毛を乾かす際も髪の毛は抜けやすいポイントです。乾かす風や手で触れる回数も多いので摩擦を与えやすくなります。乾かした後に床に落ちている髪の毛の量をチェックする習慣をつけてみてください。

3.抜け毛の原因とは?

抜け毛の原因とは?

なぜこのように髪の毛は抜けていってしまうのでしょうか。抜け毛の原因をご紹介していきます。

ストレス

ストレスを感じ続けていると、自律神経のバランスが崩れてしまいます。自律神経は活動したり緊張状態にある時に交感神経、リラックスして休んでいる時に副交感神経が優位になる仕組みになっているのです。

ストレスを感じている状態は交感神経が常に優位になっている状態のため、緊張状態が続いてしまい休まらなくなってしまいます。

そうすると血流が悪くなり、頭皮の血流も滞ってしまうので、栄養素が行き渡らなくなってしまいます。その結果頭皮環境が悪化してしまい、抜け毛や薄毛の原因に繋がるのです。

老化現象

加齢によって肌にシワやたるみが出るように、頭皮も同じように老化していきます。頭皮が老化すると元気で健康的な髪の毛を形成する力が弱まったり血流が悪くなるので、髪の毛が細くなります。

細毛や薄毛の影響でヘアサイクルのまだ成長期の髪の毛も途中で抜け落ちてしまうので、どんどんサイクルの期間が短くなってしまい全体の毛量まで減ってきてしまうのです。

ホルモンバランスの変化

女性ホルモンのエストロゲンは、髪の毛の成長を促したり抜けにくくしたりと大切な役割を担っています。しかし、エストロゲンは20代でピークに達し30代以降徐々に減少していってしまったり、妊娠や出産で変化したりと減少することがあります。

妊娠や出産はその後通常のホルモンバランスに戻って行くのですが、年齢で減少してしまったエストロゲンは増加することはありません。

頭皮の栄養不足

栄養は血流から頭皮全体に行き渡っていきます。そのためバランスの悪い食事や過度なダイエットで栄養が不足してしまうと、頭皮も栄養がいかなくなってしまい、毛乳頭の働きが弱まってしまいます。

髪の毛と頭皮に必要な栄養素をバランス良く補給することがとても大切なのです。

4.抜け毛を防ぐ方法

抜け毛を防ぐ方法

できることなら抜け毛を防いで健康的な髪の毛を維持できるようにしていきたいですよね。そこで今からでもできる抜け毛対策をご紹介していきます。

生活習慣の見直し

抜け毛を防ぐためにはまずは頭皮環境をよくしてあげることが重要です。

・食事
揚げ物やスイーツなどばかり食べてしまうと頭皮に皮脂が過剰に分泌されてベタつく原因となってしまいます。そこでオススメなのがタンパク質、亜鉛、大豆類、ビタミンA,Cを中心に摂取することで健康的な頭皮環境を保つ手助けをしてくれるのです。

タンパク質…トリ胸肉、牛乳、タマゴ
亜鉛…牡蠣、レバー、海藻類
大豆類…納豆、豆腐
ビタミンA,C…緑黄色野菜、ナッツ類、玄米

・睡眠

髪の毛を成長させる成長ホルモンは、夜の22〜2時の間に多く分泌するとされています。これをゴールデンタイムといい、このタイミングに就寝していることが大切です。

毎日7〜8時間を目安に就寝時間を確保できるように心がけてみてください。

スカルプケア&マッサージ

頭皮の汚れを適切にオフして血流をよくしていくために、スカルプケアとマッサージはとても効果的です。スカルプケアにはスカルプシャンプーのような頭皮用シャンプーを使用してあげることで、健やかな頭皮を保ちやすくなります。

自宅で使用する際に一緒にマッサージして、血流も促してあげることでさらに効果が高くなります。

1.クッションブラシを使って頭皮全体をとかして汚れを浮かせていきます。

2.ぬるま湯で地肌を中心にしっかりとすすいで全体に水分を巡らせていきます。

3.スカルプシャンプーを地肌から泡立てていき、拇指球を使ってこめかみから後ろへクルクルと大きめに動かしながら、後ろへ流していきます。

4.耳の後ろから後頭部に向かって同じように流して下さい。

5.生え際から後頭部に向かって頭皮を両手の拇指球で挟み込むように少しずつ後ろにずらしながら圧をかけていきます。

6.そのまま全体を丁寧にシャンプーして洗い上げてください。

7.流し残りがないように、地肌や耳後ろをチェックしながらすすいでいきます。

8.スカルプトリートメントもあれば、この後に塗布していってください。

UV対策

頭頂部は一番日光に近く紫外線の影響を受けやすくなっています。お肌と同様に頭皮も紫外線を浴びることでダメージを負ってしまうのです。

頭皮に紫外線が長時間あたっていると、ダメージを受けて乾燥してしまい髪の毛の成長の妨げにもなるのです。その繰り返しによって抜け毛や薄毛に繋がるので対策を怠ってはいけないのです。

あまり頭皮のUVケアと言われてもピンとこないかもしれませんが、紫外線をカットしてあげる方法をみていきます。

・UVスプレー
一番簡単なのが頭皮用の日焼け止めのUVスプレーをお出かけ前に、地肌や髪の毛につけてあげることです。一度スプレーすると2時間程度もつので手軽に取り入れることができます。

・帽子
物理的に紫外線をシャットアウトしてあげる方法です。お出かけする時にかぶる習慣をつけると頭皮へのダメージを最小限に抑えることができます。

・日傘
最近の日傘はUVカット効果のとても高いものが多くあるので、取り入れてみるのも効果的です。

5.まとめ

髪の毛はなんでもなくても毎日たくさん抜けていますが、10万本分の100本なので基本的には問題ありません。しかし、それ以上に過剰に抜けていると感じる時は一度セルフチェックしてみて現状を把握することが大切です。

ホルモンや老化など抗えない部分はありますが、気になり始めてからはやめに対策することによって最大限予防することができるのです。

とにかく頭皮環境を守ってあげることが大切で、健やかな頭皮を育むのにスカルプシャンプーはとても有効です。毎日ではなく週に2〜3回程目安に取り入れると、皮脂を取りすぎてしまうこともなくいい皮脂バランスが維持できるようになります。

将来の髪の毛のために今から是非実践してみてください。(参考

美髪へと導く4つのステップ美髪へと導く4つのステップ

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ヘアカラーシャンプー
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毛髪診断士。佐藤は白髪染めシャンプー、コンディショナー、トリートメント&白髪ケアブラシを取り扱うブランド綺和美(スリーエム株式会社)の社員をしております。自身も少し白髪が気になってきた世代です。髪について発信しながら、白髪ケアを中心とした髪について研究中。みなさんの髪にまつわるお悩みをヘアケアメーカー社員として解決していきます。

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