若白髪は抜いたらどうなる?毛根を傷つけると炎症や薄毛の原因にも

  1. 白髪の原因・理由

まだ白髪の生える年齢でもないのに、白髪が出てきてしまった若白髪にお悩みの方は意外と多いのではないでしょうか。この場合に生える若白髪は全体的にというよりは、部分部分で少ない本数で生えてくる事が多いため、気になった白髪をピンポイントで自分で抜いてしまう方も多くいらっしゃいます。

しかし、この白髪を抜くという行為は正直あまりオススメできません。一旦その場では白髪がなくなるので問題は解決したと思いがちですが、根本的に解決はしておらず長い目でみると悪化してしまう原因ともなりかねないからなのです。

そこで今回は若白髪の原因から、若白髪を抜いたらどうなるのか、白髪を抜かないでできる対処法まで詳しくご紹介させていただきますのでぜひ最後までご覧ください。

1.若白髪の原因

若白髪の原因

一般的な白髪は通常であれば35歳以降から少しづつ増えてくるケースが多く、老化が原因が主となっていると考えられています。白髪については解明されていない部分が未だに多いのですが、少しずつわかってきていることもあるのです。

そこで若白髪は一体なぜ生えてしまう人と生えてこない人がいるのでしょうか。同じように生活していても、たとえ兄弟であっても個人差が大きいので不思議ですよね。まずは考えられる原因についていくつかご紹介させていただきます。

食生活の乱れ

髪の毛に色をつける役割を果たしているメラノサイトがきちんと機能していくためには、バランスの良い栄養素が必要不可欠です。メラノサイトの作用によってメラニン色素が生成されて髪の毛が黒や茶色と色づくことができるのです。

バランスの悪い食事や栄養不足になってしまうと、メラニン色素が生成されにくくなり無色のまま成長してきた髪の毛が白髪と呼ばれるようになります。

白髪予防に効果的で特に必要な栄養素は、タンパク質、ミネラル、ビタミン、チロシン、ヨードと言われています。特にタンパク質、ミネラル、ビタミンは積極的に摂取することが望ましい栄養素です。

ストレス

ストレスを過剰に感じると自律神経を乱れさせてしまいます。人は交感神経と副交感神経がほどよく入れ替わることでバランスを保っているのですが、ストレスで自律神経が乱れてしまうと交感神経が優位になる時間が増えてしまい血流が悪くなってしまう傾向にあります。

ストレスにより血流が悪くなってしまうと頭皮全体へ酸素や栄養素を行き渡らせることができなくなってしまい、その結果メラノサイトにも栄養が行き渡らなくなり、髪の毛を黒くするメラニン色素が生成できなくなってしまうのです。

このような事態を防ぐためにも、普段からストレスを発散する習慣を取り入れて自律神経のバランスを取るようにできると効果的です。

遺伝

若白髪は両親や祖父母などからの遺伝によって、白髪の特徴を引き継いでしまうことも多くあります。元々メラニン色素を生成する力が低かったり、様々な要因が絡んでいるとされています。

白髪は優性遺伝で受け継がれやすい傾向にあり、必ず遺伝するというわけではないのですが、確率は高くなってしまいます。

はやいと小中学生くらいの頃から白髪が生えているタイプの方もいらっしゃり、自分で予防するには遺伝はなかなか難しい分野でもあるため、ほとんど対処することができないのです。

睡眠不足

人は眠っている間に新しい細胞ができたり、傷ついてしまった細胞を修復したりしており大切な時間になるのです。しかし、睡眠不足でこの時間が適切に確保できていないと髪の毛のダメージがしっかりと修復できておらず、髪の毛に負担が蓄積していってしまうのです。

このような負担からメラニン色素がうまく生成できない原因となってしまったり、毛母細胞にメラニン色素が届かないなどの不具合が発生して白髪に繋がってしまうのです。

睡眠不足にならないように毎日6〜8時間の睡眠を確保しつつ、成長ホルモンの分泌が盛んになるゴールデンタイムと呼ばれている22〜2時には就寝できるように心がけると効果的です。

2.若白髪を抜いたら白髪が増えるって本当?

若白髪を抜いたら白髪が増えるって本当?

昔からよく都市伝説のようにいわれているのが、白髪を抜いたらさらに白髪の量が増えてしまうという恐ろしいウワサがあります。しかし、結論から申しますと若白髪を抜いたからと言って、白髪が増えるというのはまったくの迷信です。白髪を抜いたところでまた同じ場所から生えてくるのは同じような白髪だけとなります。

しかし、急に増え始めた若白髪は病気のサインである可能性もあるようです。その場合は別軸として大事な問題ですので、ご注意ください。

顔周りなど目立つ部分の白髪はつい抜いてしまいたくなりますが、抜いたら白髪が増殖すると考えると少しゾッとしてしまいますよね。その点はどうぞご安心ください、数回抜いた程度であれば影響は少ないでしょう。ですが白髪が増えないからと言って「白髪を抜いてもいいんだ!」と思ってしまうのは少しお待ちください。

都市伝説の件は大丈夫でも、髪の毛を抜く行為自体が頭皮や髪の毛によくない影響を与えてしまう可能性があるので注意が必要です。

なぜ若白髪を抜いたらダメ?

なぜ白髪を抜いてはいけないのでしょうか、そこの部分を詳しくご説明させていただきます。髪の毛は1つの毛根から平均3本の髪の毛が生えています。そのうちの1本が白髪で合った場合、その白髪を抜いた影響で毛穴の炎症が起きてしまい頭皮や毛穴を傷つけてしまったり、最悪の場合は残りの2本も白髪になってしまう可能性も否定できません。

毛根にダメージをあたえてしまうことによって、メラニン色素が作られなくなってしまうケースも考えられるため、白髪を抜いてしまうのはできるかぎり避けるのが賢明です。

毛根を傷つけてしまうと毛穴の歪みの原因にもなり、そこから生えてくる髪の毛にクセやうねりが目立つこともあるのです。また、1つの毛根から生えてくる髪の毛の量はある程度決められているので、1〜2回抜いたからといって影響はすくないですが、定期的に抜き続けてしまうとその毛根から白髪どころか髪の毛自体が生えてこなくなってしまいます。

その範囲が広ければ広いほど薄毛の原因にもなりかねないため、注意が必要です。健康的な髪の毛や頭皮を維持したければ、頭皮の毛根は傷つけないように優しく扱ってあげなくてはなりません。

3.白髪を抜かないでできる対処法

白髪を抜かないでできる対処法

とは言っても白髪を放置することはなかなか難しく、目立つのでどうしても気になってしまいますよね。そこで白髪を抜かないでできる対処方法をご紹介させていただきます。

ヘアカラー

一番手っ取り早くキレイで持ちもいいのが、ヘアカラーで白髪を染めることです。一度染めてしまえば白髪の量にもよりますが、約1ヶ月は白髪が気になりにくくストレスなく過ごせるはずです。根元の白髪が目立ってきたタイミングで染め直していくだけなので普段のお手入れも特にいらずに対処することが可能になります。

ヘアカラーにも様々な種類があるので、その中から自分に合った方法を選んでみるといいでしょう。

・ヘアカラー…

一番メジャーに使用されているのがこのヘアカラーでアルカリカラーと呼ばれているものです。1液と2液に分かれていてこの2つを混ぜ合わせて化学反応を起こすことによって、髪の毛のキューティクルを開かせて内部に色素を入れ込んでいき染め上げていきます。

髪の毛の内部にしっかりと色素が定着するため色持ちがいいのが特徴で、薬剤の種類によっては明るくしたり暗くしたりと明度の調整もできるのです。

・ヘアマニキュア…

ヘアマニキュアは酸性染料や酸性カラーとも呼ばれており、ヘアカラーと違って髪の毛の表面をコーティングするような形で染めていく方法になります。白髪など明るい髪の毛ほど色味をわかりやすく仕上げることができます。

ベースの色味が暗いとヘアマニキュアをしたところでキレイに発色することができないので、白髪だけ黒や茶色にしたい場合などにのみ取り入れることができます。ヘアマニキュアでコーティングすることによって、ハリやコシをだす効果も期待できるのです。

・カラートリートメント・カラーシャンプー…

自宅で染める自宅でのカラーにオススメなのがカラートリートメントやカラーシャンプーです。お風呂で手軽に染めることができて簡単に対策でき、ヘアマニキュアのようにコーティングしてくれるので髪の毛のダメージも防げて同時にケアもすることができます。

髪の毛の内部に浸透するようなタイプのカラーではないため、染まり方が薄いのも特徴です。何度か染めて色を定着させて定期的にカラートリートメントやカラーシャンプーをして色味を維持していくことが必要となってきます。

・ヘナ…

植物性の成分で構成されているため肌に優しくしみたり頭皮トラブルが起きにくいのが特徴のヘアカラーです。ジアミンアレルギーなどで通常のアルカリカラーが使えない方や、刺激を我慢していた方にオススメのヘアカラーになります。

ヘナカラーはお湯とヘナの粉末を混ぜ合わせて髪の毛に塗布していくのですが、地肌からたっぷりと薬剤をのせることができるので根元からしっかりと染め上げてくれます。ヘナで染めるとハリコシがでやすいのも嬉しい効果です。

選べる色味が少なかったり、調合が少しむずかしいので担当の美容師さんとよく相談してからの施術をオススメいたします。
ヘナとカラートリートメントの比較はこちらで解説しております。

・部分用白髪隠し

白髪の本数がまだ少ない方に有効なのが、部分用の白髪隠しです。実際に髪の毛を染まるわけではないため、毎日の仕様が必要ですがマスカラタイプやファンデーションタイプとあり、顔周りや分け目に気になる部分にピンポイントで使用して白髪をカバーすることができます。

朝のセットでサッと使用できるので、染めるほど白髪がまだ多くない方には特に取り入れやすい対策です。

根元からカット

白髪が気になるからと言って髪の毛を抜いてしまっては毛根にダメージを与えてしまうためよくありません。そこですぐに抜きたい時にできる対策が、根元ギリギリでハサミで白髪の部分だけカットしてしまう方法が有効です。

この時に注意したいのが他の髪の毛もカットしてしまうと大変なので、コームなどを使って白髪の部分だけ分けとって慎重にカットしてあげるように気をつけなくてはいけません。この方法ですと白髪はほぼなくなりますが、毛根は傷つけていないので髪の毛に優しい対策なのです。

4.まとめ

若白髪は様々な要因や遺伝のように、自分では対処のしようがないことからもなってしまう可能性があります。遺伝は防ぐことが難しいですが、他の原因は生活習慣などの改善で事前に予防できることがたくさんあります。

予防しても若白髪がでてきてしまった場合は、ご紹介した対策で白髪を目立たせないようにしていくことが有効です。若白髪は白髪本数がまだ少ないことも多いので、いきなり白髪染めをするよりはカラーシャンプーやカラートリートメントからはじめてみるのもオススメです。

カラーシャンプーやカラートリートメントは髪の毛に負担がなく染めることのできる方法になるので、髪の毛の健康にもいい効果を与えることができます。若白髪は生えてきてしまうととても気になって抜きたくなってしまいますが、この対策を組み合わせて毛根を守るためにも大切に扱って健康的な髪の毛を育んでいけるといいですね。

美髪へと導く4つのステップ美髪へと導く4つのステップ

step01
ヘアカラーシャンプー
洗いながら染める

ヘアカラーシャンプー

毎日シャンプーするたび、自然に白髪が染まり、使うほどに髪にツヤと潤いを与えます。

カラーサンプル
step02
カラートリートメント
しっかり染める

カラートリートメント

高いトリートメント効果で髪と頭皮をしっかりとケアしながら、白髪を染めます。

カラーサンプル
step03
コンディショナー
カラーをキープする

コンディショナー

傷ついた髪もしっかり補修、髪にハリ・コシ・ツヤを与えます。カラーの持ちを良くし、白髪を黒髪へと導く効果も期待できます。

step04
カラーリングブラシ
さっと隠す

カラーリングブラシ

外出先やお出かけ前に、気になる部分にサッとひと塗りするだけで、簡単に白髪を隠せます。

カラーサンプル
白髪と上手く付き合いたい佐藤

毛髪診断士。佐藤は白髪染めシャンプー、コンディショナー、トリートメント&白髪ケアブラシを取り扱うブランド綺和美(スリーエム株式会社)の社員をしております。自身も少し白髪が気になってきた世代です。髪について発信しながら、白髪ケアを中心とした髪について研究中。みなさんの髪にまつわるお悩みをヘアケアメーカー社員として解決していきます。

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